私は彼の手を握ったまま、これから先は隠さずに話そうと決めた。好きなもの、恥ずかしいこと、ひとりでは抱えきれない欲しさ。そういうものを、少しずつ分け合えばいい。夫婦なのだから。
主人はまだ少し顔を赤くしていたけれど、その目には安堵も混じっていた。私はその表情を見て、やっぱりこの人が好きだと思った。変わった癖があっても、照れ屋で不器用でも、私の前では素直になってしまうところが、たまらなく愛おしい。
私たちはその夜、いつもよりずっと長く話した。どこで興味を持ったのか、何が嬉しかったのか、どこまでなら受け入れられるのか。言葉にするのは少し気恥ずかしかったけれど、沈黙のままにしておくよりずっと良かった。
外の世界では、私たちはごく普通の夫婦に見えるのかもしれない。けれど、家の中には、誰にも見せない熱がある。恥ずかしさと好奇心が混ざり合い、時には笑ってしまうような秘密になって、私たちをつないでいる。
その夜のことを、私はきっと忘れない。洗濯かごの小さな違和感から始まった出来事は、思いがけず、夫婦の距離をもっと近づけてくれたから。
そして私は、隣で少し眠たそうにしている主人の肩にそっと寄りかかりながら、次はどんな顔を見せてくれるのだろうと、静かに楽しみにしていた。